このレビューはネタバレを含みます▼
内容としては、作品紹介そのまま。ヒロインが婚約解消のために、最高峰の魔術師に師事して魔術を頑張るお話です。
ヒロインサイドからのお話なので、ヒロインの健気かつど根性な頑張りっぷりと、それをハラハラしながら見守る魔術師さんの交流はほのぼのしていて楽しかったし、文句なしのハッピーエンドです。
黒猫ちゃんも可愛くて、スラスラと3巻読み切ってしまいました。
ですが、婚約者サイドから見ると、ヒロイン酷すぎる…
婚約者からすれば、将来のために脇目も振らず必死に過ごしてきて、やっと余裕ができてヒロインとの生活や、未来の事に目が向けられた所に、突然「婚約解消しましょ!」って…
いや、これ、よくある悪役令嬢が回避しようとする断罪シーンで、「悪役令嬢」と「婚約者」が入れ替わっただけで、どこが違うの…(しかも、ヒロインはすでに婚約者じゃなく、ヒーローを選んでるわけで、ますます…)誰の言い分の裏付けも取らず、思い込みで傷ついて、思い込みで突っ走って国で決められた王妃候補を無断で辞めるとか、それこそどうなの…となってしまいました。
最後にこのことも触れていますが、「それでいいのか!!」と突っ込みたくなるくらいサラッと流されていて、なんかなぁ…といった感想です。
お話が面白かったからこそ、本当にヒロイン、ヒーロー以外の人達が可哀想でした。
特に、婚約者と妹は特に悪いことをしたわけではなく、本当に良い人達だったので、本当に可哀想…
もし続編が出るなら、ヒロイン達では無く、婚約者と妹達が幸せになるお話がいいなぁ、と思います。(ヒロイン達は何もしなくても幸せになるでしょうし)