VOID
」のレビュー

VOID

座裏屋蘭丸

最高傑作!!

ネタバレ
2022年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現時点で間違いなく、座裏屋先生の最高傑作です。美しい表紙をめくれば不穏な空の鳥籠、そして冷たく寂しそうな雨から始まる第一話──一気にその世界に惹き込まれます。説明は最小限で、いつの時代のどこの国かはっきりしないところがいいし、(座裏屋先生の作品全てに共通して)絵とその世界観がめちゃくちゃ合ってます!!
一コマ一コマが芸術作品のよう!
そしてもちろん、ストーリーも最高です。
トラウマを持つマキと、そのトラウマの元となった人物のデータを引き継ぐヒューマノイドのアラタ。生まれたはがりの無垢なアラタが、マキを変えていきます。最初は似ているところを探していたのに、いつの間にか違いを探しているマキの心情の移り変わりや、『すりこみ』をどうするかという葛藤も丁寧に描いていて、一か所も「いや、こうはならないだろう」というツッコミ所がありません。自然です。
そして、この美しい絵で描かれる濡れ場。激しい描写もありますが、品があります。特に最後、気持ちが通じ合ってからのベッドシーンは感動すらします!
終わり方も余韻があって最高です。
つまり、最初から最後まで最高ということです!!
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