恋のつま先
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恋のつま先

青山十三

男性が男性に跪くほのかなエロさ

ネタバレ
2022年3月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『恋の靴音』『恋の誘惑』『恋の行き先』と続く「恋する靴屋シリーズ」のトップを飾る作品。シリーズ内にも脇キャラをメインとするスピンオフが含まれていますが、運転手の柳浦さんを主役とした『友達を口説く方法』『恋人を口説く方法』『恋人を可愛がる方法』に繋がる、かなりな大所帯の元となる一冊です。高級洋靴店を舞台にした第1作は、元ホストの新宿と倉庫担当の品川主任とのお話です。かつての店長とのコンビで国内外ベストセラーとなった品川ですが、恋仲だった店長が妻とイタリア研修に行ってしまい失意の中の品川を、破天荒な新宿が倉庫から引っ張り出します。次に倉庫担当となった四谷は美しいものが大好きで、ある朝、本人も身につけている物も全て美しい完璧な男性に見惚れてしまいます。四谷の熱い視線に気付いたその紳士は、四谷の名刺を見て店に訪れます。大企業の御曹司•鷹場と靴屋の店員•四谷との甘い恋が始まります。鷹場の弟や、新宿のホスト時代の友人幹久など、後でスピンオフで主役を務めるキャラが登場するので要注意です。初出が2010年ですが、今時の作品とはまた違う良さを楽しめました。
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