どこか遠くの話をしよう
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どこか遠くの話をしよう

須藤真澄

うつくしい

ネタバレ
2022年3月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 南米高山のアンデスっぽい民族の村を舞台に、無機物と会話ができる主人公の少女に、記憶を失くした◯を駆けるおじさん…と気になる設定がいっぱい。
ポップな感じで始まりますが絵柄に反してガッツリSFで、家族を想う寂しいドラマが切なく、美しい情景描写が目を惹きます。大切な人を亡くした者達が共に過ごす中で、欠けたものを取り戻すまでのストーリーです。
作中では何度か “うつくしい” って言葉が印象的に使われますが、ほんとその表現がピッタリな作品。自然や風景だけでなく、そこに流れる時間や共同体の営み、人との関わりまで余す所なく美しかった。
愛するマチュピチュも出てきて、この辺は何度妄想トラベルしたことやら…隅々まで脳内映像バッチリでより楽しめました。
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