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文川じみ

脇役の存在感

ネタバレ
2022年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小説家の梶間とセ○レのヒロのお話。

初っ端から擬音多め修正少な目の濃いめのエチから始まりますが、全体としては可愛い印象の作品です。
最初はドライなセ○レ関係ですが、梶間が本屋でヒロが好きな小説(梶間にとっては自分の小説)を手に取っているところでヒロと遭遇したところから話が展開。

最初こそ割り切った関係ですが、これも2人の少々辛い過去の所為であって、もともとの2人は情が深いタイプのように感じました。
仲良くなるにつれ、今更作家本人だと言い出せない梶間が、おっさんなビジュアルも含めてとても可愛い。
正直変身後より最初のもっさりが好きw

その後ヒロの元彼ストーカーが登場し、さらに2人の距離が縮まるきっかけとなります。
登場中の彼の印象は良くないものの、娘を想う父エピソードは遺恨を残さない結末で良かったかな。
私的には樹海ラスト(あとがきより)でも別にOKでしたがw

最後はヒロが大学を卒業し、ラブラブ同棲開始で終了。
あのままなぁなぁで同棲を継続するのではなく、きちんとけじめをつけるヒロに好感が持てました。
ラストのおまけマンガを含めて読んでいてとても楽しい作品でした。

ただ、個人的には脇役たちが主役を食う勢いでいい味をだしていた気がします。
梶間の元彼・榊もバーのママもすごく好き。
特に榊は、カバー下のマンガを読んだことで彼主役の話が読んでみたいくらい今後が気になりました。
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