プリンタニア・ニッポン
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プリンタニア・ニッポン

迷子

本体やわらか周りはハード(2巻既読)

2022年3月10日
プリンタニアそのものは、ちょっと切なさを含んで生まれてきたスコシフシギ生物。もちもちと愛らしく寄り添うプリンタニアと、それによって少し変化する主人公佐藤の日常が楽しめます。イチ推しキャラは塩野と所長。心優しき天才です。そして佐藤と塩野の友人関係もとても好き。
さることながら、キャラクターの台詞の端々や画面の隅々まで描き込まれた世界は、かなりのガチでサイエンスフィクション。登場人物達が我々と「同じ人類」であるかすらあやしい、ポストアポカリプスです。現在の文化が間違って伝わっちゃってる描写とか、とても好きです。色々シビアな面もある管理社会ではありますが、コンサルのありようや12話の精神テストに顕著なように、支配を目的としていない(むしろ慈しみが強い)のでほのぼの感があって良いですね。
将来の星雲賞受賞を信じて疑わないこの作品、SF好きはぜひご一読を!
あと著者ツイッターにすごい勢いで小ネタが投下されているのでそちらも必見。

Big CAT is watching you!
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