このレビューはネタバレを含みます▼
ラストについてだけ書かせて欲しい。
※その他も色々ありますが、ラストがとにかく色々考えてしまうお話です。
海にまいてくれ。そう言われた遺骨を、首からさげて戻った。それは撃墜され自分諸共海にその身を投じることになる事がわかっていたからだろう。そして自分の遺体は家に還り、祖父が報われない恋だったと終わりを受け入れ、祖母を愛する事ができたかもしれない。そして生まれてきたその息子を受入れ、愛情を注ぎ、その息子は生まれてきた子供を愛する方法がわかったのかもしれない。
かつて好きになった人の未来での唯一の願いを叶え、
未来で好きになった人のさらに先の未来や過去、そして全てを思い戻っていった男。
ラストは人によって捉え方が違うと思います。
何度も何度もあの水辺で戻って来ますようにと、飛行模型を飛ばすんでしょうね。祖父も、戻ってこいよと飛ばしていたのでしょうか?
そして彼は撃墜された瞬間にタイムスリップしたから、水辺に現れたんでしょうね。
軽い感じにお話進みますが、すこぶる重たい内容が含まれてる作品ですし、深読みできる作品でもあります。
おにぎりの大きさと、それを食べる時の表情のくだりは可愛いですよ。