ロマンティカ
」のレビュー

ロマンティカ

鳩山郁子

理解するには相当の感性を必要とする

2022年3月12日
すごく静かな感じ。おとなしくて内省的な感じ。
無限の広がりや小さなさざ波、世界のどこかでなにかが繋がる感じ。
ストーリーで読む作品ではなく、感じ取る作品。

表現方法に意図的な省きとこだわりとがあって、俗世に生きてる私には多少理解にかかる労力が要った。(後述。てか、理解しきれてはいない。いわゆる難解の類に入る。)

読み手に迎合しない潔さがカッコいい。
受け取り手の解釈に委ねたようなところに可能性を膨らましてくる、一人旅の作品と思った。

この鳩山郁子先生は、どうしても紙で作品を買っちゃうと書いていたシーモア島のかたがいらして、興味津々でやって来た。
100ポイントで買える本作をトライしたところ。
「ガロ」掲載だったのはなんとなく合点が行った。
こういう作品を知れて、ここで買ってみることが出来る、というのが、ここが商業主義だけで成り立ってない懐の深さを見た思いで、思いきり感心してしまう。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!