ネタバレ・感想ありロマンティカのレビュー

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安っ!
2023年7月18日
100ptでも驚きなのにキャンペーン?で半額になってました…いいんですか(笑)
鳩山作品は大昔に『カストラチュラ』を読んだだけではありますが、絵の繊細さ、台詞の詩的表現、世界観が耽美であったりノスタルジックであったり…なかなか取っ付きにくかったりしますが、これは短篇作品で初心者におすすめですね。
それでもこの感性を心地よく感じる同士はなかなか少ないとは思いますが…。
2作目『月長石』は初期の長野まゆみ作品が好きな方は是非!
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読めることがありがたい著者初期作品
2022年4月29日
ガロ掲載の単行本未収録(2022年現在)作品。「緑郎丸」と同じく、ファンは買うしかない。著者のお試しとしてもおすすめです。
1988年掲載作「ロマンティカ」(13p)に、1990年掲載作「月長石譜」(7p)を挟み込む形で収録されています。試し読みでは絵柄が判別できるところまで見られません。発表年代は著者の初単行本「月にひらく襟」(電子化されてない)と同じなので、雰囲気を確かめたい場合はググってみることをおすすめします。
〜〜〜
「ロマンティカ」の主要部、子供の頃のおまじないの本気と戯れの境界線の曖昧さを思い出す感じ。
「月長石譜」初期の長野まゆみ作品(特に「天体議会」)が好きならきっと好き。
「ロマンティカ」のオマケっぽい部分、月光のヒヤリとした薄明かりのタルホ的イメージ。
タルホ的ノスタルジィ
2015年5月25日
鳩山郁子さんの作品がデジタルで読めるとは!思わずクリックしたら、ちゃんと紙で持っていました笑。ガロ掲載の初期の作品です。画風はこのころから少し後がくどくなくて好きかな。稲垣足穂が好きな人はいかがでしょう。
決して現実では存在しないけれども、私たちの頭にあるイニシエーション前の少年像。高度に純化された少年たちの鋭利な美しさ!宮沢賢治が創造したイーハトーブのように、日本とも違う異国のような雰囲気はこのころからしっかりあります。
鳩山作品は大判で一冊1000から1500円くらいはするコミックで、しかも少々耽美で高踏趣味。なかなか人に薦めにくい。短編2編とオマケ付きで100ptなので、鳩山郁子さんの世界を初めて体験するのにいいと思います。言葉の表現も巧みで、一編の詩を読んだ気分ですよ。
理解するには相当の感性を必要とする
2022年3月12日
すごく静かな感じ。おとなしくて内省的な感じ。
無限の広がりや小さなさざ波、世界のどこかでなにかが繋がる感じ。
ストーリーで読む作品ではなく、感じ取る作品。

表現方法に意図的な省きとこだわりとがあって、俗世に生きてる私には多少理解にかかる労力が要った。(後述。てか、理解しきれてはいない。いわゆる難解の類に入る。)

読み手に迎合しない潔さがカッコいい。
受け取り手の解釈に委ねたようなところに可能性を膨らましてくる、一人旅の作品と思った。

この鳩山郁子先生は、どうしても紙で作品を買っちゃうと書いていたシーモア島のかたがいらして、興味津々でやって来た。
100ポイントで買える本作をトライしたところ。
「ガロ」掲載だったのはなんとなく合点が行った。
こういう作品を知れて、ここで買ってみることが出来る、というのが、ここが商業主義だけで成り立ってない懐の深さを見た思いで、思いきり感心してしまう。
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作家名: 鳩山郁子
出版社: 太田出版