鴆 天狼の眼
」のレビュー

鴆 天狼の眼

文善やよひ

シリーズ3作目

ネタバレ
2022年3月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 鴆シリーズの3作目です。人外苦手と言いながらもこの作品だけは大好きで何度も読んでいます。
ストーリーももちろんですが絵が美しい!描き込まれた羽や装飾を見て、先生の手間を考えるともう感謝しかありません。
今回は鴆であり、鴆飼でもあるティェンラン×ティェンランを狙って盗みに入った盗賊・リュイのラブストーリー。
300ページを超える大ボリュームでしたが、面白くてあっという間に読み終えました。
ゆっくりストーリーが進む中、ティェンランがリュイへの恋心を自覚するシーンがとにかく良かった!
初めからリュイに惹かれていたんだと確信して顔を赤くしながら話すティェンランが可愛いです。
言葉の端々に、リュイへの想いを感じるのに当のリュイは全くその気持ちに気付いていないのが切ない。
品評会への出場も、番いを娶るためではなくリュイのため。色も、リュイが見えない赤じゃなくてリュイが得意な青を入れる。ティェンランの健気さに心を打たれます。
リュイと引き離され自傷してしまうほど弱ったティェンランがリュイと再会し全てを告白するシーン、涙が止まりませんでした。今まで後悔なんかしたことなかったリュイが、ティェンランの告白を聞いて今までの行いをはじめて後悔するのも泣けました。
最終的に、フェイの計らいで2人幸せに暮らせるようになってよかったです。
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