このレビューはネタバレを含みます▼
生まれつき足の不自由なスバル君と星専門に撮り続けているフォトグラファーの冬吾さんとのやっさしい恋の物語は、さらっと読めた上に、あまりに夢物語感が強かった。
この現実って正直、かなり大変。移動やトイレ、車椅子で街中を歩くのは点字ブロックでガタガタしたり、でも、点字ブロックは必要なわけで。プラネタリウムの場面も、実際の劇場も車椅子の定位置は通路の端っこ。そういう現実をもう少し掘り下げて欲しかったと。家族介助だと心の負担は小さいけれど、恋人だと、、、彼らが一時別れたのもその理由。けれど、それを克服したのはパートナーの愛はもちろんですが、何よりもスバル君の意識改革が大きい。もちろんセッ○スだって出来ますから、驚くことなかれ。
外国で、回りの環境もありますが、何よりも当人が普通で堂々としているのに感動したことがありました。だから、スバル君が臆することなく飛び回れるようになったことが嬉しかった。
そして、BLでは珍しい優しい女子の釣鐘さんの存在は、BLでは珍しい二人のキューピッド役で、もしかしたら星になった冬吾さんのお母さんが使わした本物のキューピッド?!
今夜も空を見上げれば、何千何万の星が輝いています。その星だって大小あり、煌めきも様々。私達の地上だって、色々あっていいのでは?と、思わせてくれたお話しでした。