このレビューはネタバレを含みます▼
なんというか、微妙……としか言いようがない作品です。
そもそもが某薬屋の二番煎じ感が強い設定な上、作り込みが甘いので、薬屋の劣化版みたいに見えてしまいます。
ネタはそこそこいいのに、どうも展開が読める、ご都合主義的、事件の解決策も稚拙、主人公たちの努力や能力の具体性がない、主人公が周囲からの信頼や期待を得る根拠が弱い……と、惜しい部分が目立ちます。キャラクターも底の浅い人物ばかりで、言動が軽く見えるので、緊迫したシーンにしろ感動シーンにしろ、とにかく共感できない。読んでいて没入感がなく、冷めます。
イラストも、絵柄は綺麗で可愛らしいものの、画力は低め。演出力に欠けているので、どうも画面映えせず迫力がない。例えば淑妃が舞を披露するシーン……舞の動きを全然表現できていなくて、迫力もないし舞ってる感じもしないし、「舞の名手」というキャラ性が全然見せられていなかった。立ち絵は綺麗に描けても、それを動かすことができない、というのは画力が低い人の典型ですし。
某薬屋の方はコミカライズを担当している作家さんがお二方とも画力高めなので、絵の見応えの面でもこっちはクオリティが劣る感じ……。
なんにせよ、とにかく惜しい作品、という印象です。惰性で購読してましたが、さすがに5巻以降はもういいかな…………。