夏とセックスとぼくらの未来
」のレビュー

夏とセックスとぼくらの未来

糸井のぞ

ダ・カーポ(初めに戻る)

ネタバレ
2022年4月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●本文23P。気軽に手に取った短編でしたが、構成がすばらしいです。ページをめくってENDの文字が目に入った途端「おおおお…!」となります。めちゃくちゃいい!
●知らない男との未来を「視た」。それは人気者の先輩、黒木だった。全く接点のないこの人と、いつか、そんなことに??…小塚が視る未来は、具体的に「いつ」とは分からないみたいです。翌日のことだったこともあるようだし。
●少しずつ、糸が絡み合うように近付く二人。小塚が「この人に自分を知ってほしい」と感じるシーンはきゅんとします。未来が視えるだけで、何もできない。それはつらいことでもあるんだ…っていうことに、黒木が共感してくれた。それだけで恋に落ちるには十分。
●服装が変わって…季節が進んでるんだよなぁ…二人の重ねた時間が分かる。呼び名!「視えるだけで何もできない」という小塚の後ろ向きな気持ちが、ラストのモノローグでひっくり返る。最初のページに戻ろうとする手が止まらない。ああもう、すごく良かったです!お部屋でどんな会話を交わしたのかな…とか、もっと見てみたかったですけどね!
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