青春♂ソバット
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青春♂ソバット

黒娜さかき

名作、掘り当てちゃった

2022年4月13日
たまたま目にして惹かれて試し読んだら、もうダメでした。
気づいたら4巻読み終えていました。
あっさりと読める作品ではありません。
けっこう時間がかかりました。
と言うより、時間をかけて読みたい!と思いながら拝読しました。
ファンタジーじゃないBLを読んだなーと言うか、親密な人間関係の線引きのリアルを読んだなーと思いました。
そして偶然に読んだ名作にフォローさま方の素晴らしいレビューが付いてて、今作品を掘り当てた(?)自分グッジョブ!ってなってます。⤴︎⤴︎

カテゴリーは現在BLコミックになっていますが、以前は少年マンガだったのですね。
解ります。
広くBLに求められている少女趣味が一切描かれていません。
こんなに気持ちの良い潔さはBLでは読めません。
だけどちゃんと男同士の心と身体の繋がりを描いています。
BLを読んでいて予々胡散臭いと思っているのが、一生お前だけだ!という気持ち悪さ。
親友同士で付き合っちゃったら別れた時に側に居られない、とう女々しさ。
ゲイだから、ノンケだからとウジウジする謎の感情。
さらに、ここまでは友情でここからが恋愛だというリアルから乖離した境界線。
付き合ったてんだからどんな展開でも他の人とは寝ちゃいかんという現実的には寒い設定。
ソレはソレでイイんですよ?
女心に寄り添った創作物でソコを肥大化させて感情を揺さ振りにくるテクニックだし、まんまと揺さぶられてけっこうな頻度で泣いてますし。
なんなら名作と言われるBL作品には外せない要素だったりしますし。
けれどそういう胡乱なモノを一掃した先に、それでも泣かせるBL作品を描く作家さまがいらっしゃった!と言う感動です。
(作中の登場人物の名誉の為に、浮気してないです。てか付き合ってすらいませんので悪しからず。)

とにかくすごく面白かったです。
埋もれていい作品ではないと思います342
………
余談ですが、伊代ちゃんの代表曲を40年振りに声に出して歌ってしまいましたが、奥が深い!
と思ったら作詞は湯川れい子さんでした。なるほど。
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