制服の恋情 身代わり結婚ノスタルジア
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制服の恋情 身代わり結婚ノスタルジア

蒼磨奏/Ciel

不遇なヒロイン

ネタバレ
2022年4月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 警視27歳×老舗呉服屋先代当主の娘17歳。ヒロイン8歳の時に母を、10歳の時に父を結核で失った。父の弟が店を継いでからは女学校も辞めさせられ外出も許されず女中扱いを受ける日々。同い年の従姉妹が陰で支えてくれるものの、本来享受できるものは与えられず生きてきた。書生と従姉妹が駆け落ちした時から彼女の運命が大きく変わった。素性を偽り従姉妹の身代わりとして嫁がされた旦那様の職業は彼女の苦手な警察官。初めての閨ごとの時に嘘は嫌いだと言われてしまったことで、正体がばれたら破綻する可能性を秘めている。彼女が平仮名しか読めないことを知り最低限の教養として漢字を教えるうちに徐々に二人の距離が縮まる。初めて出掛けた日、名前を呼ばれても本名じゃないから返事が遅れることを咎められるのは可哀相だった。上手く行きかけた時に従姉妹からの手紙を偶然ヒーローが見てしまい、家ぐるみの嘘が明らかになってしまう。親友に騙されてから嘘を吐かれることが許せなくなったヒーローはどんどん彼女を追い詰めていってしまう。雨降る中で行き先もないのに家を出て行った彼女が憐れだったが、異変に気付いた彼が迎えに来てくれて本当に良かった。生い立ちを聞いた彼が叔父夫婦の不正を暴きざまぁ完了。ただ、ヒロインの生家である呉服店を乗っ取り好き勝手やってきた叔父夫婦の子供である従姉妹とその恋人がしれっと後継者に納まるのはどうなんだろうとは思う。ヒロインに警官嫌いのトラウマを植え付けたのがヒーロー父だったのは因縁を感じた
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