アヒルくんはソレを知らない
」のレビュー

アヒルくんはソレを知らない

コウキ。

コンプレックスと生きていく

ネタバレ
2022年4月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ コウキ。先生の作品、不思議ですよねえ。
可愛いポテンシャル高いのにおデブな銭湯の孫アヒル君。
銭湯の客でアヒル君の美しさを見出した美容整形医師。
甘々な年上医師が高校生を溺愛する話だと思って読んでいて、実際その通りなのですが、やはりこのページ数でまるまる表題作ってだけあってそこだけで終わらない。
美容整形の医者になると言うことは、多くの「外見の悩み」ひいては心の闇と向かい合うこと。
人は皆自分のコンプレックスと戦いながら生きている。戦うことなく上手く飼い慣らすことができればよし、飲み込まれてもだめ。
そのコンプレックスをアヒル君がヒョイと越えてみせる大変身。コウキ。先生はここである女性をアヒル君の対極のように登場させます。読み手はここでどうしても考えざるをえないんですね。自分はどうなの?と。ジクジクと自分の中にも忘れようもないコンプレックスがたんまりあることを確かめつつ、アヒル君と先生のそれからを読み進めるんです。
最初のおデブさんの姿を忘れた頃、やっと高校を卒業したアヒル君と先生の初めてえちシーンになるので、お楽しみに!
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