愛しき人魚
」のレビュー

愛しき人魚

ひじき

痛快な時代物ファンタジーBL

ネタバレ
2022年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さん。幻想的な表紙に惹かれ購入。切なげな表紙だけど高評価を信じたら期待通り。頃は明治あたりか、妖(あやかし)退治を生業とする霊媒師ミカギは妖魚のクロと錦を手懐ける彫り師の海と出会う。生まれつきの痣のせいで親に虐げられ捨てられた過去を持つ陰キャ海は世間に背を向け妖魚と暮らしてきたが、陽キャのミカギによって恋を知り変わっていく。そのミカギもまた悲しい過去も持つし、カラッとして気っぷが良い遊女の東にも多分、悲しい過去があったはず。彼らが事件に巻き込まれ、それぞれの活躍で解決する痛快な勧善懲悪物。人と違う容姿を罵られ続けると、それを受け入れて卑屈になってしまう。ミカギがそれを否定し、自信を持たせてくれたと訴える海は頼もしく成長した。悲しい過去を持つもの達が助け合って克服していく姿は温かいし力がもらえたような気分。クロと錦は可愛いし、海が人魚(妖)の血が流れてるなら子供生んでも…な続編ないかなぁw
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