手負いのライオン、囚われのバンビ【コミックシーモア限定特典付き】
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手負いのライオン、囚われのバンビ【コミックシーモア限定特典付き】

捻りのあるストーリーで読み応えバッチリ

ネタバレ
2022年4月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さん買いです。有名私立高校のスクールカースト頂点に立つ葛城×真面目だけど地味でカースト底辺の花鹿のお話で、表題作のみ全6話+描き下ろしで合計216ページ。花鹿のある秘密を握った葛城と半ば脅しのように身体の関係が始まった二人。ところが葛城が事故で記憶喪失になり、脅しで撮った花鹿の写真をきっかけに二人の関係が正反対の方向へ転換していき…。作者さんの作品は、謎解きとまではいかないんですがストーリーにちょっと捻りがあって良く練られたお話というイメージなんですが、本作品も然り、葛城の記憶喪失にそういったウラがあったのか〜ととても読み応えがありました。なんならタイトルからも色んな意味や状況が想像できて、タイトルも上手い。実は個人的にはBLによくあるスクールカースト設定があんまり好きではないんですが、何もしなくても恵まれているオメガバのαとは違って、葛城は陰で努力をしていて、とても好感が持てました。本当に付き合っていたらこんな感じだったのかな?と以前の自分たちの関係と比較して、来ないかもしれない未来に縋りながら、思い出して欲しくないと願う花鹿が切実で切なかった。最後描き下ろしで卒業後の二人が描かれているので、単話で追われていた方も満足できるかと思います。ちなみに修正は形に沿った白抜き。でも何となく芥先生のエチシーンは個人的にそんなにエロく感じないんですよね笑。なんでだろ。
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