終点は東京。【電子限定描き下ろし付き】
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終点は東京。【電子限定描き下ろし付き】

はやりやまい

攻めの3泊4日に心からお疲れ様と言いたい!

ネタバレ
2022年4月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 話の内容としては、根っからゲイの自らをいまだ心のどこかで認められず「普通」の呪縛から逃れられずこのままでは相手をも不幸にしてしまうと勝手に思い詰め勝手に別れを決めた受け・穂村の、でもいざ最後の別れ旅となったらモダモダ未練いっぱいな行動の数々に振り回されまくる攻め・高瀬という…ああ、面倒くさいな穂村…でもなんか解るというかリアル過ぎて読みながらこちらも身につまされるというか…要するには穂村は乙女脳なんだろうと。やっちゃいけないことをやっちゃう、言っちゃいけないことを言っちゃう、全て相手の愛情を確認したくてやっている事なわけで…別れ旅と勝手に位置付けながらも実は別れるなんてできないって事もきっと初めから解っていた筈。そんな面倒くさい男・穂村とやっていけるのはやっぱりアナタしかいないんだよ…というくらいには度量が大きい男・高瀬が良かった(ゲーマーだけど)。旅の終わりの東京駅での…土壇場でやっと正直な気持ちを口にした穂村に対して高瀬が見せた一瞬の激情が印象的だった。もっと怒ってもいい、本当にごめんなさいだよ。高瀬は我慢していないと言っていたけれど、愛=忍耐だわ、ほんと。
終点だけど、終点じゃない。そんなふたりのお話。
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