はなれがたいけもの
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はなれがたいけもの

鳥海よう子/八十庭たづ

とってもあったかいハッピーエンドです

ネタバレ
2022年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人族と狼族の恋物語。元傭兵のディリヤは、6年前の一夜で金狼族の王との間に授かったアシュを、不遇の環境で自分の全てを犠牲にして一人で懸命に育てます。この子供のアシュがめちゃくちゃカワユイんです!見た目も仕草もキュン死にしそうになるくらい愛らしい良い子です。おかあさんのディリヤは、いつか離れなければならない時のために、愛する心を押し殺していつも一線を引いてアシュに接しています。切ない。。。亡くなった兄の遺志を継ぐ形で二人をようやく見つけて王宮に迎えいれた王弟殿下のユドハ。6年前の一夜には実はとある真実があったんですが、ここからは、王族の後継者問題が絡んでアシュとディリヤに及ぶ危険と危害に、ユドハが全身全霊で守ります。物心つく前から戦場で生きてきて愛を知らず信じられず傷ついたディリヤの心を、ユドハの大きな深い愛が少しずつ溶かしていきます。ハンサム狼殿下のスパダリは半端ないです。終盤の、ようやく心を氷解させたディリヤの、愛を乞う涙と心からの叫びに、抱きしめながら繰り返しもう愛してるよと囁くユドハのシーンに感動感激してしまいました。最後は無事家族になって、笑顔でハッピーエンドです。絵も綺麗で読みやすく、とても温かい気持ちになれた素敵な作品でした。
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