真昼の恋
」のレビュー

真昼の恋

草間さかえ

草間先生の年下攻めが好き。

ネタバレ
2022年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 草間先生の年下攻めが良いですねぇ。大好きです。
仕事の出来る営業・正午(まひる)と父親の跡を継いだ町工場の若き社長ハジメの恋。
まひるは出来る男なのに思い込みや勘違いが強くて、ハジメも勘ぐりが多くて、似た者同士だなぁと思う(笑)
年下の男が嫌いだけど、まひるという嫌いな名前を呼ぶことを許すのも、ハジメの甘えを許すのも、ハジメだからであって、いつしか特別な存在に変わって行くのが素敵なのです。名前が嫌いな理由も深くて、だけどそれもハジメとの出会いで消し去られたように思います。ハジメの一生懸命さがまひるを変えたと思うと、ハジメの昔からの恋心が報われて良かった。
一途さがとても可愛いハジメ。好き過ぎて、付き合っていてもどこか不安で勘ぐりがすぎる。それもまた愛ゆえで、愛おしい。
なんだかんだ言いながら、ハジメに弱いまひるもまた愛おしい。
二人とも背負うものが大きいけど、大切に思いながら支え合ってるのがいいですね。
「お前がいてくれないと、俺はだめだ」最高の愛の言葉じゃないですかぁ。カッコ良かった。
ハジメの父親に真っ直ぐ向き合ったまひるが素敵だったし、勘当したまひるの父親へ会いに行くと言ったハジメの言葉も心強かった。
ゲイである息子に父親が向ける怒りは、心配であり、愛情であるんだと思いたい。
何度目かでようやく話す機会をもらった二人。問いかけた父親に返した返事に、爆笑でした。嘘でしょ(笑)そりゃ、何かが割れる音が響いてもおかしくないね(笑)

ハジメがずっとライバル視してる五十嵐課長が、とても素敵な課長さん。おじ恋にむいてますよ。
課長の何が素敵って、下請けの小さな工場のピンチに、切り捨てることなく必死に奔走してくれるいい人なんです。しれ~っとしてるけど、五十嵐の働きぶりがすごい。こういう下請けの苦労は現実にあるので、なんだかしみじみとしてしまった。
まひるとハジメの関係も知ってか知らずか、しれ~としてる。まひるの憧れの大人の男でしたが、年下ワンコに喰われて正解でした。ハジメのがっつきが良かったです。草間先生のエチシーンは少ないけど、どこか色気を感じて好きです。
古い作品でしたが、草間ワールドを堪能出来ました。すごく良かったです。

セール中の作品も購入済みで、ゆっくり沼に浸ろうと思います。
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