テンカウント
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テンカウント

宝井理人

思わずうなる傑作

ネタバレ
2022年5月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ お恥ずかしながら、昔少し読んだきりだったのですが、セールを機に手に取ってみたところ、最後まで止まらずにずっと凄い凄いと言いながら読み進めてしまいました。
正直凄すぎて筆舌に尽くすのが難しいのですが、お勧めせずにはいられない、そんな傑作です。
系統としてはSM色が強いですが、物理ではなく精神的な加虐がメインなので、そう言ったものがお好きな方に合うと思います。
勿論、いじめられる受けは死ぬほど可愛いのですが、それ以上に人間の心の奥にある脆い部分に踏み入る/踏み入られる感覚が読んでいても恐ろしいほど興奮します。
最終的にはトラウマから一歩踏み出すハッピーエンドですが、受けが生活に支障をきたす程の心の傷に塩を塗り込まれているのが非常にゾクゾクします。
ここまで深い精神的な加虐/被虐を丁寧に描かれている作品は初めて拝見しました。苦手な方は怖くて読めないのではないかというほど心に刺さる作品でした。
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