このレビューはネタバレを含みます▼
猫人族が働く猫喫茶が舞台のお話。主人公サビが大きくてガタイが良くて愛想なし、なんだけどめちゃくちゃ可愛いです。
幼い頃に辛い目にあってから人間嫌いだけど、ツンツンしてるかと思えばとっても素直で一生懸命。優しくしたら嬉しそうに恥じらったり、ふいに甘えてきたりする。これはたまらん。
ストーリーは猫喫茶が癒し空間かと思いきや、背景は結構シリアス。
側から見れば猫人売買から救い出してくれた人がそんなことさせる…?とおかしく感じるけど、恩人だからと疑問にも思わず素直に受け入れてしまっていた彼らが悲しい。
純粋で仲間を大切にする猫人たちがすごく愛おしく感じて、可愛さとシリアスのバランスが非常にいい作品だなと思いました。
のらりくらりとして掴みどころのなかった狭間は、監獄から掻っ攫って外へ連れ出してくれる王子のように見えてカッコよかったです。みんな自立できたし、救いの神が現れてくれて本当に良かった。
途中裏側の察しはつくし予想外の展開はないけれど、ハートフルで優しく、読後はあたたかい気持ちになる良作でした。
そしてやっぱり最後までサビが可愛かった!