このレビューはネタバレを含みます▼
私はこちらの作品が、商業BLの中で一番大好きです。女とヤりまくっていたドノンケヤンキーの辰見が、彼のことが好きすぎて最早怖いくらいの執着絶倫陰キャオタクの戌井に段々惹かれていく様子に、胸のときめきが止まりませんでした。自分が自分ではなくなるような感覚が恐ろしく、迂闊な行動に出てしまう辰見。けれどやっぱり女の子と以前のようにする気にはなれなくて……というプレイボーイ受けの宿命とも言える展開が良かったです。自分に泣いてすがってくる女を馬鹿にしていた辰見が、絶対別れねえ!責任とれよぉ!と涙を零しながら戌井にすがる様子には感動しました。一悶着あって想いが通じ合った後のエッチは、はちゃめちゃにエロい上に二人のお互いに対する愛情を感じて、思わず涙したくらいです。「抱いてくれよ」と自らを差し出す辰見、初めてエッチをした時とは逆に、自ら薬を潰して「おれのこと壊していーぜ」と囁く辰見……タイトル回収が鮮やかすぎます。女の子が大好きだったはずの辰見がどんどん戌井を好きになっていく過程、そして真に結ばれた後の良い意味での「ヤってるだけ」な第5話が素晴らしい。エンゾウ先生が描かれるBLは攻めも受けもしっかりと男の身体をしていて、表情もイキイキとしているところが大好きです。辰見が盛大にスプラッシュするシーンが大迫力すぎて、BL史における名シーンだと思います。
あまりにも好きすぎるため、紙・電子・CD全てを揃えて何度も読み返しています。今後もこの二人の物語を、ずっと追い続けたいと思います。
【追記】
待ちに待ちすぎた念願のII……素晴らしすぎて言葉になりませんでした。もう、胸がいっぱいです。詳しい感想を書き出すと恐ろしく長文になってしまいそうなので省きますが。この2人に出会えた私は幸せ者です。これからもずっとずっと、最強万年イチャラブカップルでいてください。最高の作品を本当にありがとう!エンゾウ先生!!