このレビューはネタバレを含みます▼
何度も読み返している大好きな作品です。
圧倒的な「美」があってこそ、このお話が成立する気がします。なのでyoshi先生の美しい絵がこのお話にぴったり合っていると思いました。
いいひととは言い難い登場人物たちとストーリーのエグさを、美が凌駕します。
お互い好みのど真ん中なのに、様々な要因から好きと言えない二人。
攻の櫻庭は家庭環境からジェンダーバイアスがひどく、常に周りの目を気にしています。
受けの浅水はたとえ好きな人であっても嫌なものは嫌!とはっきり言います。
世間に迎合する櫻庭と自分にまっすぐな浅水。性格が正反対なのでなかなか分かり合えません。
元不倫相手やそのパートナーも絡んできますので、苦手な方はご注意ください。
最終的に二人をつなぐのは「美」。美しいものを好きという気持ち。
二人とも素直に好きと伝えられてよかったです!浅水の言う通り好きな人に出会えるのは奇跡だと思います。
下衆なことを言うと、美しい顔と性格が好みって強いな~最強~!(下衆下衆)
そして櫻庭は浅水を一生大事にしてほしい。でないと今までひどい目に合わせた人々(浅水含む)の怨念が浮かばれません…!
浅水と付き合うことで櫻庭が自分のヤバさを自覚して、昭和的な価値観を令和までアップデートできたのはえらいと思いました。現実にできない人も多いのに…。浅水の想いが報われてよかった。
櫻庭と両親のことも気になるので続編希望です。修羅場を乗り越えて幸せになってほしい…!!
あと登場人物全員えぐい性格で、そこがたまらなく良かったです。
登場人物のここがえぐい!メモが2000字を超えてしまったのでここでは割愛しますが、この作品に出てくる完璧じゃない人たちが大好きです!