このレビューはネタバレを含みます▼
BLコミックを読んでるいという感覚はないです。映画化ドラマのような深さがあって、一気に読めてしまいます。
典彦は究極の愛を求める人で、育郎のすべてが欲しいが思ってしまった。愛情はもちろん、負の感情まで。執着を突き詰めるとこうなるのかなって。育郎も自分を全肯定で受け入れて育ててくれた典彦に情を寄せるのは当たり前のことで、それが愛情になっていって…(そりゃあんな触り方されたらそうなるよ!笑)
思ったよりも2人の因縁は深く、5巻で思ってたよりもより深い闇を見せられたけど、それでもやっぱり2人はお互いの思いを全うできてよかったねって思えました。共依存な2人がどんな結末を迎えるんだろうってずっと気になってたけど、彩景でりこ先生はそんな読者の一番安心する結末を書いてくれたのかなと思います。すべてを明るみにするわけでも、闇に葬る訳でもなく、読者に委ねる余地を与えてくれて。おかげで余韻をとても楽しむことができました。
そして健一と蘭蔵も最後に笑顔で向かい合うことができて本当に良かった。それに、やっぱりさち子最強ですね!凛としていて、とても憧れる存在です。BLなのに男性よりも存在感が大きくてたくましくて…好きです。
最終巻を読んだあとしばらくは心をどう整理したらいいのかわからなくて、レビューなんて書けないと思っていたけど、発売から数ヶ月、ようやく言葉にすることができました。そしてもし、最終巻を読んで浮上できないときは電子で購入可能な「わたしの坊っちゃんがかわいすぎる」も読んでみてください。一気にハッピーになれます(笑)ここまで2人を見守らせてもらえて、感謝しかないです。