恋をするには透明すぎる【単行本版】
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恋をするには透明すぎる【単行本版】

yoshi/阿賀直己

目と心が潤いました

ネタバレ
2022年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●yoshi先生の絵が好きで、『フローリストの〜』を最初に拝読しました。次にご本人のシナリオか阿賀先生の原作、どちらにしようか迷った挙句、とにかく二人のビジュアルが好きだった本作を手に取りました。いやもう眼福でございました…!でもタイトルは、それこそ『すぎる』気がします。そこまでピュアなお話ではないような?
●一哉は誰かに恋をすることにも、誰かと一緒に働くことにも、臆病になってる。でも、同僚だった元彼には、決して一方的に傷付けられたわけじゃなくて、一哉も言葉がキツかったし足りないように見えました。最後に彼に「本気で好きだった」と言えなかったことも、一哉はずっと引きずってる。
●ミキは最初からゼロ距離。過去の出会いのエピソード、好きでした。自分を笑顔にしてくれて、たくさんの人を笑顔にできる、そんな一哉が大好き。ずっと一途なわんこです。一哉がこのわんこに絆されるのは結構早かった…でも、臆病な一哉は全然踏み込めない。
●一哉の過去を知って、早く“仕事で”支えになりたいと頑張るミキ。急に好き好き言わなくなったミキがお客さんに向けた笑顔を見て一哉が嫉妬する…というのは少し簡単すぎる気がしますが…。ミキの笑顔の理由が、お客さんと一哉のこと話してたから、というのは素敵でした。ミキの想いにようやく一哉も素直になれて…!
●描き下ろしで「無理」という言葉の意味が二人で食い違うのかわいかったです。わんこの涙も良かった!読み終わり、自分の心も少し透明に近付いたような、そんな読後感でした。
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