黄昏小説家
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黄昏小説家

吉池マスコ

笑ったし泣いた!

ネタバレ
2022年6月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ こんな簡単に感情動かすストーリーをサラッと描かれるのに、後書き読むと色々反省してる風(あくまで風w)なのがとってもおおらかでマスコ先生益々好きです!
主人公小説家金原先生とその作品を見守る面々の目線で描かれる部分がこのお話の面白さだと思ったし、グッと胸にきました。
田ノ原、編集長、元カレ安田。
金原先生は気づいてないかもしれないけど、皆一様に先生の事を信じている。
田ノ原とのやり取りはおバカだけど、その若さと強引さが本当に光!
編集長には厳しさと一歩引いた目線で先生をさりげなくフォロー出来る優しさが。
安田は先生のその才能と強さをきっと誰より信じている。
温かいな〜嫌な人1人も出てこない、でも綺麗なお話にまとめましたというやらしさが全くない。
特に先生と安田のやりとりは切なくて胸が張り裂けそうに。
普通を装っても今にも縋り付きたい気持ちがビリビリ伝わる。金原先生が絞り出した「コーヒーでも…」という一言に全部出ててヒーッてなった。
面白切なかった本編からの番外編は爆笑でした!
狙った感がないのがまたツボです。でも最後はキュン。天才ですか…。
あとマスコ先生の絵は描き込みが多いわけではないのに視線が語り、後ろ姿で訴えて来たり…ここぞと言う時の表現力が素敵です。作品読めば読むほど好きになります!
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