羅城恋月夜
」のレビュー

羅城恋月夜

朔ヒロ

明烏と甲乙つけ難い完成度の高さ…!

ネタバレ
2022年6月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前作の明烏夢恋唄がとても良かったので、シリーズものだというこちらもなんとなくで購入してみたら、案の定、こちらのお話もどストライクでした。前作でも思いましたが、創り込まれた妖の世界を土台に、複雑な設定を活かして内容に深みを持たせたストーリー構成、丁寧なキャラの心情描写、余韻の残るラストを含め、一巻完結モノとしては、作品の完成度が非常に高いです。妖怪BL(?)ジャンルで作者様の右に出る者はいないのでは?と思ってしまうほど。そして、作者様の手によって描かれる茨木と紺がこれまた魅力的で惹き込まれます…!艱難辛苦の1000年を経て、紺によって解放されていく茨木の心。やっとしっくりくる居場所を見つけ、相手に想い人がいようが、かつて敵対関係にあった間柄であろうが、抑えきれない紺の想い。2人が織りなす恋模様は感動モノです。明烏と共に何度も読み返しながら、シリーズ第3弾の単行本化を待ちたいと思います。
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