おしえて僕の神様【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
瀧本羊子
このレビューはネタバレを含みます▼
211ページ。
宗教でサイケデリックな色使いの表紙、コイツはヤバそうだ!と思って購入。ヤバくはなかったです。やさしい話。
人に神の役割を負わせることについてよく考えられており、好感が持てました。ストーリーはあまり入り組んでおらず、二人の気持ちの交感が良かったです。
二人とも優しい良い子で、幸多かれと願います。
少々、大事な場面で作者の考えがそのまま出てるような説明的セリフがあり、そこには違和感がありました。
また、真心の母親の描き方が好みではありません。弱いのは構わないし、最後にギリギリ選択を誤らなかったのは評価しますが、作中の前半では割と「フラットな態度の良い母」風に描かれているのが気に喰わない。責任を負うべきはこの母親で、子供二人が責任を負わなくてもええんやで、と思います。
星4つと迷いましたが、真心の母にイラっとしてしまう分マイナス。
あと巻末の描き下ろし、あれは本編に絡めてほしかった。
個人的には、真心が慧と「かみさま」として相対する場面が欲しかったなと思います。宗教絡みはヤバめ展開してほしい民なもので。
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