このレビューはネタバレを含みます▼
213ページ。
背徳感ある雰囲気が良かったです。沿と要、回り道はしたけれど、二人の間の感情は比較的シンプル。大好き同士で幸せになりなね。
レビューをチラ見してある程度の心構えをしてはいましたが、思った以上に大場先生が地雷でした。授業中に要に玩具を使わせたり、最終的には怒りをぶつけて放置したり……作中で、教師の立場を利用したクズとして扱われたらまだ良いんですが……最後まで、良いこと言う大人ポジションに据えられていたのが何とも……。こういうのは「大人」じゃない。
あと、お母さんにメサイア症候群的な気配を感じて、理解ある母親と言うよりも不気味さが勝ってしまいました。
最大のマイナスポイントは、要の父親が全く出てこなかったこと。沿のような事情がある子供が、実子のいる片親世帯のもとで養育が認められるとは考えづらく、モヤっとします。
そして書いてて気付きましたが、沿と要、苗字が違ってるから法的な義兄弟ですらないな!?
この作者さんの作品は、こういうシリアス路線よりも、突飛な設定に少しの常識路線の方が、自分の好みに合うようです。でもやっぱり好きな雰囲気の作家さんなので、おまけの星3つ。