このレビューはネタバレを含みます▼
高校時代のいじめっ子で現ストーカーの吉野×地味リーマンの高瀬のお話で、表題作のみ全６話＋描き下ろしで合計201ページ。秀良子先生の作品、独特だけど癖になるタッチの絵柄で、セリフやモノローグで全部を説明しない、余白の使い方がとっても好きです。今作は二人のキャラや関係性がすごいユニークで、他にあまり見たことがないような一筋縄ではいかない感じがやっぱり秀良子先生だなぁと。タイトルや表紙から一見すると単なるSMモノみたいなんですが、実際はもっと深く複雑だったと思います。私の理解力が足らないみたいで、優男なのは一体どちらなのか、サディスティックなのはどちらなのか結局最後までよく分かりませんでした。一見高瀬がSなように見えて、ほんとに主導権を握っているのは？吉野にアレコレされても結局許してしまう高瀬はほんとにSなのか？優男という表現もどちらにも当てはまるような…？簡単に見えてとても複雑でした。結局絆された形になっている高瀬は確かにチョロいんですが、すべて吉野の計算だったのかなぁ。最後まで二人の関係は少し変わったような、そんなに変わらなかったような。ちなみに本編では口でするだけ、描き下ろしでチラッと合体描写あり。ポジションも最後までどっちがどっちか分からなかったけれど、まあ納得のポジション取りでした。
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