ユレカ
」のレビュー

ユレカ

黒沢要

いろいろと腑に落ちず

ネタバレ
2022年7月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 264ページ。
物憂い雰囲気の吸血鬼もの。
この雰囲気なら、永遠とか魂とかそのあたりにずぶずぶと踏み込んでくれるかと思いましたが、違いました。
BLジャンルだからBL展開になるのは当然なんだけど、なぜBL展開になったのかキャラクターの心情についていけなかった。
最初から、半魔と純血のステファンが偶然同じ名前なだけっていうのがかなりわかりにくかったり(最初、半魔のステファンが前にも来たことがあるのを誤魔化してるだけかと思った)、ラストも結局ステファンがどうなったのかがよくわからなかったです。日光ダメになってるようですが、なんでそうなるのかがわからない。
わかりにくさで言うと、103ページでステフが歌っているのが一見でわからなかったのがもったいない。あれはグレゴリオ聖歌「聖ヨハネ賛歌」(ラテン語)みたいです。調べちゃった。
全体的に、設定や心情が雰囲気を出すための材料でしかなかった印象です。村での死んだ二人の真相も、後付け感が強いし。教会が平気なのに聖水でダメージ受けてるのにも「?」ってなったり。
純血吸血鬼が「年齢操作」「願いを叶える」みたいな個別特殊能力持ちというのが、この雰囲気に対してはご都合すぎると感じて興醒めでした。
ちょいおまけの星2つ。
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