ハレの日【分冊版】
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ハレの日【分冊版】

朝田ねむい

この角度から来たか〜

2022年7月12日
先生の作品はいつも凄いところから切り込んできます。
今回も短編ながら、ぐぬぅと唸りました。
短編だから余計に味が濃い。

ナイスミドルとノンケ編集者とのロマンスと思いきや、そちらなのか。それも、そこじゃないところを描くのか...と、嬉しい裏切りでした。
自分が通ってきた道でしか、はかる尺度を知らない親達がハッとさせられる人としての息子。
もう手を取って歩くお役は御免なのです。

涙を流しながらも涼やかな瞳をみせる息子。対して何十年も同じ嫌味を言い同じ愚痴をこぼしながらゆるりと時が流れてく大人たち。
でも、それも心地よさそう。

なんとも穏やかな作品でした。
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