メタモルフォーゼの縁側
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メタモルフォーゼの縁側

鶴谷香央理

漫画とレビューのおかげで出会えたんです。

2022年7月16日
悲しいわけじゃないのに涙が込み上げてきました。
これから先もこの漫画のことをふと思い出し、読み返すことが何度もあるんだろうなと、そんな風に思っています。
多くの方が共感を覚えている本作、例にもれず私もです。
主人公2人だけでなく、様々なタイプの人たちが登場しますが、全ての登場人物のどこかしらには感情移入していて、あるいは雪さんやうららさんと同じ視線で見つめていて、どっぷりとこの世界に浸り、現実に戻ってきたのは5巻を一気読みした後です。それくらい引き込まれる素晴らしい作品でした。
老婦人と女子高生が1冊のBL漫画から育んだ友情は、「うらやましいなぁ」と読み手(私)が何度も思う優しさと好きなことを共有できる喜びに満ちていましたが、それを経ての最終話が本当にリアルでした。変わることと変わらないこと、そういう人生の在り様がひしひしと伝わってきて、5巻を数回読み返し、(あらゆる意味での)感動を反芻しました。
出会えて良かったと思う本です。レビューに感謝します。
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