メイコの遊び場
」のレビュー

メイコの遊び場

岡田索雲

グロいけど面白い。でも、そこじゃない。

2022年7月24日
読み放題です。
昭和の空気感漂うサスペンス。
特殊な能力を持つメイコが、おじさんたちを壊して行きます。
つげ作品への直球な愛に溢れた作品でした。

1話目から予想以上にグロくて驚いたのですが、読み進めると慣れるしハマります。
昼間空き地で子供たちと遊んで…からの流れにハマります。
そうきたか!と小気味良くなります(汗)

でもそういうシュールさや、グロさが面白くしているポイントではなく、すごく深みのある作品です。
特に3巻が秀逸です。
(p174は画面を拡大してみて下さい)
伏線回収した後、読み始めのテンションではなくなっていて、その事に興奮して、読みこぼしが無いかもう一度最初からほじくり返したくなって読み返しました。

あとがきを読んでどうやら打ち切りだったらしいと気付いて驚く位、ラストまでの展開、終わらせ方が本当に良かったです。
様々な作品へのオマージュになっていますが、個性に飲み込まれかねない原作からこの世界観を創り上げたことに、才能と共に頼もしさを感じました。

8月に読み切り妖怪シリーズが一冊にまとまるようです。
待ちきれない。早く読みたい!
本作も好きすぎるので、買い揃えようと思います。
今後ジワジワと読まれ続けて、岡田先生が頭の中で描いていたビジョンを続編として覗いてみたい。
淡い期待と共にそう思います。
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