苦手意識がなくなった初ショタ作品





2022年7月25日
BLというだけでも肩身が狭いのに(嫌悪感のある人が多いと思う)数あるカテゴリーの中でも最も風当たりが強そうなショタとなると…レビューを見る限り、やはり両極端に分かれるのも分かります。私も地雷ではありませんが、どちらかというと苦手で好んで読む程でもない感じでした。こちらはそんな私の意識をガラッと変えた《初》ショタ作品で、最近出た続巻『延長線』も読むくらい気に入っています。社会人なのにちょっと頼りない感じの咲良と小学生なのにしっかり者のアゲハは、年の差があるものの(一方が小学生ってのもあるけども)お似合いだと思うし、お互いが相手の立場や年齢を思い合っている様子も良かったです。アゲハの人となりが出来上がった背景(家庭環境や親の職業)なんかも無理なく自然な設定だと思いました。普通のBLというだけでも数々のハードルがあるのに、更に大いなる壁(アゲハが小学生で数年経ってもまだ中学生という現実)があって、どう乗り越えて行くかが見ものです。タイトル通り《一線》を守り抜く二人の姿も好感が持てます。

いいねしたユーザ1人
-
きり さん
(女性/40代) 総レビュー数:93件