ぎゅって搾って抱きしめてv
」のレビュー

ぎゅって搾って抱きしめてv

いっこ

視点に個性と真剣さが見られる期待株

2022年7月26日
207ページ。
インキュバスとサキュバスという設定、初めて見るな!と興味津々で買いました。登場人物がみんなそれぞれの価値観をもって動いている感じが良かったです。
序盤はかなりコメディーで、魔族同士の目の前の快楽に負けまくりなところと、弘瀬の真面目な0点ぶりやキリヤのちょいちょい見せる乙女っぷりが楽しかったです。
中盤以降はけっこうなシリアス。
魔族がどういう存在であるか、とか、魔族が人間になることについてかなり考えて描かれていたと思います。弘瀬とキリヤ、二人の気持ちそれぞれの真摯さが良かった。特に弘瀬を責めるシーンのキリヤの切なさが、迫るものがありました。
そして、ラストはめちゃめちゃ好みでした。
吸血鬼の皆さんも良かったです。それぞれの魔族らしさがあって、特にソフィアが好きです。
セリフが多くなり過ぎの感があったり、漫画演出が少々単調になっていて、没入感が削がれたために星マイナス。そのへんの組み立て技術が上がったら、すごく面白いものが出来そうな期待株。
他にもちょっと気になる部分はありますが、そこは許容範囲。

一番ツボだったのは、瀕死の弘瀬が吸血鬼に助けられたシーン。えらく適当な精気補充の絵面に笑いました。
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