宝石の国
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宝石の国

市川春子

キラキラした宝石とは裏腹の鬱々とした世界

2022年7月26日
数年前の初読では面白さに気付くことができませんでした。キラキラと綺麗な絵柄に惹かれて読み直しました。読み進めるごとに、虚しさというか、生と死を意識せざるを得ない、鬱々とした展開が加速します。想像の斜め上すぎる展開ばかりです。1巻と最新刊(11)ではまるで別の漫画ですが、丁寧に練り込まれた世界観に綻びはありません。最新刊で、いまだに伏線回収中です。今後の展開に期待大大大です。飄々としたキャラクターや、美しい絵柄が鬱々を包んでいるため、重苦しさが和らいでいます。展開の割に読めないほどのしんどさは感じません。面白いです。
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