だから俺を食べていい
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だから俺を食べていい

ヤスエイ

料理を作ることは食べてくれる人を想うこと

ネタバレ
2022年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ お料理絡みのほんわかしたBLを得意とする作者さまらしい作品。市役所勤務の芥野修司は隣に住む画家の高坂耀の為に毎朝温かいスープを作って届けています。耀が制作に没頭すると寝食を忘れてしまうからです。耀と修司は高校時代の同級生で、その付き合いはもう15年になり、イケメンで彼女の途切れたことの無い耀のことを修司はひっそりと想い続けてきたのでした。俺の身体は修司の作ったスープでできているから、お前は俺を食べてもいいぞ!と言い、作品ができると一番に修司に見てもらいたがる耀に、修司は耀が彼女と別れる度に微かな希望を持ち、そしてそんな自分が嫌になるのでした。綺麗な顔立ちで芸術家らしく天真爛漫な耀と、地味で真面目で一途な修司、ノンケとゲイで、誰よりも近い二人が親友から恋人になるまでが描かれます。高校からの付き合いの二人は、大人だけれどDK時代のピュアな部分がそのままあってなんとも良きでした。
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