このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん買いです。シゲα×ヨウタΩのお話で、表題作のみ全6話+描き下ろしで合計169ページ。αとΩがほとんど存在しなくなった世界観で、とても希少とされるα・Ωの第二性を持つシゲとヨウタ。Ωのヨウタは第二性別研究会を立ち上げ、αへの変転をテーマにシゲαと研究を重ねていくというお話。男女などの第一性転換手術ができるのだから第二性もできるはずというのはなかなか面白い観点だなと思います。シゲとずっと一緒にいたいからαになりたいというヨウタですが、αになりたい本当の理由にキュンキュンします。これまで一途にヨウタを想い続けてきたシゲが、ヨウタから離れようとした本当の理由も、お互いを思っているからこそのすれ違いが切なくて胸がギューっとなりました。転校生のアツシも、ナイス当て馬&恋の後押し係でした。結構メインの二人にガッツリ絡んできている上に、Ωの叔父もチラッと登場しているということは、これはスピンも期待できるということでしょうか!?多賀先生の作品は溺愛系の攻めが多くて、今作もしかり、性癖にバッチリ刺さってます。最後二人は番わないまま恋人同士であり続けるということで、まあ番わないとΩが危険という意見はごもっともなんですが、そもそもβ以外の第二性は歴史の教科書でしか見れないくらい希少という設定なので、番わないという選択肢もアリかなと。また普通のオメガバと一線を画すという意味でも、個人的には番わないということにそこまで違和感・嫌悪感は感じなかったです。