それを言ったらおしまいよ
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それを言ったらおしまいよ

よしながふみ

素晴らしい素晴らしい素晴らしい

ネタバレ
2022年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビュー数の少なさは何でなんでしょう?
ずっと気になっていて、やっと今だ!と買って読んでもう驚愕です。

よしなが先生天才っていつも思ってますけど、やっぱりドがつく天才。私の中でとうとう望都先生と並んでしまいました。
短編集です。近未来もの入ってます。見事です。
これ以上書くのは野暮なんです。
が、オススメには私、熱心に色々書きますよ。

表題作「それを言ったらおしまいよ」。。。
爛れてるなあ。純情だなあ。洒落てるなあ。切ないなあ。可愛いなあ。
味覚でいう五味を全部備えた作品。奥深くて、そしてワンシーンとはいえ見えてます。
作詞家の崇が書いた詩の続き可愛くて切なくてエッチなこと。

2作目「私の永遠の恋人」。
近未来。アンドロイドと暮らす不治の病を抱えた少年の話。よしなが先生が描くとすっごいですよ。この短さですんごい複雑な後味ですからね。

3作目「おとぎの国」。
近未来ディストピア。地球上から人々が消えて1ヶ月。街で出会った子どもと心通わせる男。
うわー。ここで終わらせちゃったよ。シュッと筆を止める、これができるの天才。

4作目「ある5月」。
こちらは年配の男女の恋。恋。恋なのか?幸せってなんなの。天才って、どうしてこう引き出しが多いんでしょうね。

5作目「ピアニスト」。
よしなが先生はピアニストものを他にも描いていらっしゃるので後日談とかかなあと思いましたが違いました。元ピアニストのおっさんの妄想があれこれ続く話ですが。
なんかこう、この作品もやっぱり一筋縄ではいかないというか単色でも淡色でもなくてなんなの。

最後のおまけで表題作の2人がアンコール。
お見事でした!
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