神子は奴隷王に繋がれる
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神子は奴隷王に繋がれる

沙野風結子/奈良千春

前作より世界観が広がり謎も深まったような

ネタバレ
2022年8月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ三部作の二作目、三男編です。前作の長男編からの流れで、幾らかの前情報があったので話がスッと入ってきました。海神に神子に海賊と、和洋折衷・ファンタジーとメルヘンが合わさったような不思議な世界観でした。これほど色々な要素があっても、盛り込み過ぎていないから適度に雰囲気のあるファンタジー世界が創れたのだと思います。一作目・二作目と、それぞれに愛する者との結末は迎えましたが、国としての決着はついていません。そういう意味では三部作・ラストの次男編で全てが明らかになるのでしょう。ただ…前作から印象の悪かった次男のイメージが、今作で更に悪くなったのは計算外でした。しかも「兄弟」「皇子」という前提そのものが覆されるような疑惑が上がってきましたから、次男を見る目がどうしても厳しくなってしまいます。次作で次男がどう救済されるかが気になります。
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