恋愛前夜
」のレビュー

恋愛前夜

凪良ゆう

普通の日々の、普通の幸せ。

ネタバレ
2022年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 他の方のレビューにもありますが、キャラや設定が「美しい彼」と似ています。
このストーリーのキャラを新たに肉付けしたのが「美しい彼」と言うべきか。


受け→クラスのカーストから外れないように無難に友達付き合いをしている綺麗な顔のモテキャラ。
攻め→黒髪無表情ぼっち。絵を描くのが得意。

攻めが父親と2人暮らししている集合住宅の隣りの部屋に、受けが母親と2人で引っ越してきてからの幼なじみ。

受けと攻めは、学校では接触なく過ごしているけど、家に帰れば受けが攻めの晩ご飯を作ってあげて一緒に食べ、1つの部屋でお互い自分の好きな事をして過ごす。それが日常。
そんな日々の中、受けがカースト上位のやつにある誤解で嫌がらせを受けるようになり、それに気がついた攻めがカースト上位のやつをフルボッコにする、、、そこから受けに湧き上がったモヤモヤした意味不明な感情。
それ以降の攻めの行動も、『キス以上の事もしたのに離れていく、しかも攻めは勝手に自己完結して音信不通になり、離れたところで新しい恋を始めている』といった、受けには切ない状況が続きます。
決心して上京し攻めに会いに行けば、想像していたものとは違う戸惑った顔の攻めのリアクション…ここからの受けがまあ切ない切ない。

そんなストーリー展開も「美しい彼」と通じているのですが、こちらのストーリーは受け目線で心情が丁寧に描かれているので、個人的に言わせていただくのなら、より切なく感じました。なんか…泣けました。

でも攻めの新しい恋のお相手も愛すべきキャラなんだよなー。だから苦しい。


とり立てて劇的な出来事も起きないのに、このストーリーは心臓をキュッとさせるんですよね…
一生懸命に青い春を歩こうとする2人のストーリーでした。

何度もリピートすると思います。
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