自己を確立する為の魂の救済ストーリー





2022年8月27日
ちょっと記憶にないです…漫画を読んで涙したのはいつだったか。それくらい久しぶりに感動しました。大きめなコマ割りと少なめのセリフ、綺麗な絵柄で短編映画を観ているように軽やかに進むのに、中身がとても濃く密で考えさせられる深いテーマのある作品でした。でも決して重すぎも暗すぎもなく、どこかスッキリ明るい読後感がありました。幼児期から辛い記憶を持つ累は、自己肯定感が極端に低くアイデンティティが強く揺らいでいましたが、ある事をきっかけに確固たる自信と自己を持つことができるようになり、全てが好転していく魂の救済ストーリーです。周りの家族・友人が心から累を大切に愛おしく思っているのが伝わってきて、BLの枠を超えた大きな愛情を感じる素晴らしい作品だと思います。八尋との関係は、運命や宿命でもまだ弱いと思ってしまうほど強固で太いもので繋がっている気がしました。よほど苦手という方以外、是非とも読んでもらいたいオススメしたい作品です。

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椎茸 さん
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