出戻り（元）王女と一途な騎士【初回限定SS付】【イラスト付】
イチニ/氷堂れん
このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインが前向きすぎて感動する。そして天然。笑える。でも、その身に降りかかる現実は切ない。涙。8年も待ったヒーロー。でも、待つことさえ無駄な人生になるかもしれないのに待つ、一途なヒーロー。そんな2人の物語。 国のため大国の側室となるヒロインは初恋のヒーローに告白もせず、ほんの触れるだけの口づけをしてヒーローに結婚することになったからお別れよ、と話し国を離れる。泣き崩れるヒーロー。その8年後大国の王が亡くなり未亡人となり祖国に戻り、降嫁をすることになる先が初恋のヒーローだった。ヒーローはヒロインをずっとずっと諦めずに、結ばれなくても想うことは自由だと心に秘めていた。8年経ってようやくお互いの気持ちを知り結ばれる。happy happy♡ なんだけど、ここまでいくのにまぁ、笑える。本編なのか妄想なのか、物語が変わったのか？と何度も読み返さないと状況がわからなくなるほど、ぶっ飛んでいるヒロインの思考。お笑いか？！と何度も突っ込みながら、思わず吹き出して声を出して笑うほど楽しい。なのに、なぜ☆が4つ？それは、やはり初めての人はヒーローであって欲しかった。大国の王様とは数回しかなかったとは言え、ヒロインも王女としての矜持もあって嫁いだとわかってはいても、ヒーローの一途さに泣けてくる。ヒロインが振り回してる感が強いけど、それもヒーローはひっくるめて愛している。健気。ヒーローがもう少し救われて欲しかったなぁと思うわけです。
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