炎舞





2022年9月6日
幕末から維新の時代、長崎・丸山の遊郭に絶世の花魁と謳われる女がいた――。
装丁に一目惚れして手に取った作品。
長崎三部作の第一部で「蝶のみちゆき」、「ニュクスの角灯」、「扇島歳時記」と続きます。この作品、本当に素晴らしかった。
長崎の由緒ある遊郭で、最高級の格と名声を博していた几帳。
物語が進むにつれ彼女の謎めいた過去が明らかになっていくのですが、その生き様に深く考えさせられる。
長く生きていると、人生の中でとても大きな選択を迫られることがある。
その選択をするとき、その人の本質が現れるんだと思う。
読みながらずっと、「もしも自分が几帳の立場だったらどうするだろう」と思いながら読んでいた。
凛として誇り高く、愛に生きた女の物語。
見惚れるほど美しいシーンが、表情が、物語に深い陰影を与えている。
最終章「業火」のタイトルを見たとき、速水御舟の「炎舞」がモチーフになっているのかなと思った。
とても美しくて深い物語でした。
読み終わり、もう一度読み返して表紙に戻ったとき、几帳の姿に胸を締めつけられた。
装丁に一目惚れして手に取った作品。
長崎三部作の第一部で「蝶のみちゆき」、「ニュクスの角灯」、「扇島歳時記」と続きます。この作品、本当に素晴らしかった。
長崎の由緒ある遊郭で、最高級の格と名声を博していた几帳。
物語が進むにつれ彼女の謎めいた過去が明らかになっていくのですが、その生き様に深く考えさせられる。
長く生きていると、人生の中でとても大きな選択を迫られることがある。
その選択をするとき、その人の本質が現れるんだと思う。
読みながらずっと、「もしも自分が几帳の立場だったらどうするだろう」と思いながら読んでいた。
凛として誇り高く、愛に生きた女の物語。
見惚れるほど美しいシーンが、表情が、物語に深い陰影を与えている。
最終章「業火」のタイトルを見たとき、速水御舟の「炎舞」がモチーフになっているのかなと思った。
とても美しくて深い物語でした。
読み終わり、もう一度読み返して表紙に戻ったとき、几帳の姿に胸を締めつけられた。

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