衝撃しかない…真実のラスト(続編)下さい





2022年9月13日
初めて読んだ『スクランブルメソッド』シリーズで、色々と今までにない感覚を味わったので今回も期待していましたが…想像以上&想定外の事ばかりで何とも言えない読後感の中にいます。とにかく設定も展開もラストも(完結とはなっていないのですが、一応の決着はついていると思う)予想外の事ばかりで度肝を抜かれまくりでした。精神的な内容は濃く重いです。その上、物理的な内容(文字数)もあるので読み応えがあります。ハッキリ言ってライトノベルという括りに入らないと思うくらいライトさは感じられないし、BL小説と言いつつBLよりもミステリー要素が強いです。ストーリー重視の方向きだと思いますが、(私のように)ストーリーを重視するあまり時々BLシーンを斜め読みしてしまいたくなる人は、気持ちを抑えて読み込まなくてはなりません。3巻辺りから物語が佳境に入り、先が気になるあまりに読み飛ばしたくなるのですが、所々重要ワードが出てくるのでそれはやめた方がいいと思います。量はあるし、でも先が読みたいしで寝る間を惜しんだり、食事しながら読み続けたりと一気に読み終えました。ミステリーとしては二転三転どころか、何転したか分からないくらいですし、謎が謎を呼び謎のままの事も…こんなに読み応えがあって含みのある作品は初めてです。皆さん(予測では)一様に間違った方向性を持って読み始めると思います。それが一巻のあとがきでいきなり先生に全否定される所から衝撃が始まります。そして二転三転の無限ループ。どんなにミステリーが好きで読みの深い人でも結末はおろか途中のアレコレも予想できないと思うので、そういった強者さんにも是非トライしてほしいです。他のレビューにもありますが、現在・過去を行き来するのが読みづらいという事もあると思います。その場合は先に1〜4巻《書き下ろし》(過去)を読んで、その後1〜4巻《first egg〜final egg》(現在)を読んでも大丈夫だと思います。4冊読んでのラストなので、長編・シリーズ好きの方にはオススメです。

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