親愛なるジーンへ
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親愛なるジーンへ

吾妻香夜

「ラムスプリンガの情景」ジーンの話

ネタバレ
2022年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「ラムスプリンガの情景」でラムスプリンガを終えて故郷を出たジーンのスピンオフ、全2巻。NYで働く弁護士・トレヴァー×街の片隅で暮らす元アーミッシュのジーン。大事な書類を失くして困り果てていた寒い夜、書類を届けてくれたジーンを住み込みのハウスキーパーとして雇うことにしたトレヴァー。トレヴァーの甥のジーンが、かつてのトレヴァーの手記を読み進める形で語られる二人の過去。何度読んでも胸が締め付けられるあの名作のスピンオフということで期待してましたが、いやもう…よかった。生い立ちとセクシュアリティに雁字搦めになっていたトレヴァーと、自分の選択に追い詰められていたジーン。二人が共に暮らし、赦し合い、愛し合った末の決断。前作を読んだ上で、ネタバレなしで読むのをおすすめ。タイトルが秀逸すぎる。前作同様、間違いなく名作。読めてよかった…泣きました。
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