このレビューはネタバレを含みます▼
まさかの2巻があるとは思わず新刊お知らせを見て、即ポチ。うっかりしました、特装版も出ていたんですね。
甥のジーンがトレヴァの手記を読み進める所から過去へ回想され物語が進むので、現在、2人は一緒にいないことを読者は知っています。、現時点でそういう事なんだろうなと想像を掻き立てられ1巻は終わります。
結末が描かれないまま余韻が漂う何とも言えない雰囲気で終わる1巻。これから読む方には、絶対に2巻同時購入をおすすめします。
メリバ(と言っては語弊がありますが
)は好きじゃないけれど本作に限っては、最後までどうなるか予想しつつ何ともハラハラさせられる。
弁護士のトレヴァーは、野暮ったく描かれているのに最後までずっとイケダン。
50歳近い現在は、イケオジになってるはずもなく年齢を重ねた姿なのが物悲しくもある。でもやっぱり中身がずっとイケダン。
アーミッシュとして特殊な暮らしをしてきた、でも普遍的な今の若者ジーンの自分探し。
「今度は自分を赦してみて欲しいんだ。きみがきみ自身をね
」こんな台詞を愛する人に言えるトレヴァーが素敵です。
そして全編通して涙が止まらないシーンばかりの作品でした。
いやもう表紙からして素敵すぎる。
dear Jeneから始まる手紙がさりげなく描かれています。何故、nice to meet you と綴られていたのかが不思議だったのです。
全てに於いて無駄なくタイトルまでが回収されています。
一つ一つの言葉選びが神がかっていて何度でも読み返したくなるのはそういう所。ジーンはトレヴァーを神様だと言いましたが、こんなにも綺麗なお話が描ける作者様こそが、神ですね。
ストーリーの運びもおよそ凡人の私なんかには考え付かないし、いい意味で予想を裏切られ続ける。
号泣必死、絶対に読んで欲しい一冊です!